二郎という料理
2024年03月29日
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
まだ寒い日が続きますが、こういう日に食べたいのがラーメンです。
一言でラーメンと言ってもその種類は多様です。
出かけた先で食べるラーメンを決めるのにも一苦労です。
各地にリピートしたいラーメン店があります。
さまざまなラーメン店の中でも、一つのジャンルとして絶大な存在感を誇るのが二郎系です。
先日もある二郎系のラーメン店に行ってきました。
私のような年齢になると、食した後の身体へのダメージを考慮しなくてはいけません。
食後は、体中の血液が胃や腸に一気に集中します。
また凄まじいニンニク臭も気にしなくてはいけません。
なので、食後しばらくは頭脳労働しない、人に会わないという条件が付きます。
向かったお店には既に行列ができており、30分ほど待って入店。
中では厨房の湯気の中、長らく続いた沈黙を店主の声が破ります。
次々に脂多めや味濃いめなど、細かな好みのオーダーが入ります。
それこそが最初に訪れた人が尻込みしてしまう暗号のような言葉。
この言葉なしでも注文できます。
しかし、この細かなこだわりを客に委ねるのが二郎の客への愛情の証。
その愛情に応えるのが、二郎の楽しみの一つなのでしょう。
特に店主の「にんにく入れますか?」の言葉には主の客への想いが凝縮されています。
その言葉を言いたいがためにこのお店を始めたのではないか。
そんなことまで考えるくらいに価値ある言葉だと感じます。
もちろん、にんにくを入れる、入れないは食べる人の自由です。
しかし、にんにくを入れないものが二郎なのか、という疑問が湧いてきます。
それほどに、にんにくは二郎の料理としての味の基礎を支えているように思います。
ふと、にんにくを入れないという判断をした人の後に、店主の表情を見たことがあります。
心なしか、店主がいつもより寂しげな目をしているように思えました。
そして二郎の魅力でもある脂は強烈です。
スープに浮かぶ脂もそうですが、チャーシューの脂がラスボスだったりします。
ウーロン茶など、脂肪の吸収を抑える効果が期待される飲料と共に食す人もいます。
しかし、それは焼け石に水なのでは、という気持ちがします。
「二郎は体に糖と脂を蓄えるところ」と割り切る。
そして、スープを飲み干す。
そのほうが潔い感じがするのは私だけでしょうか。
麺の量は、さすがに増しも増し増しも無理になりました。
その量を食べている若い人を見かけると思うことがあります。
まだまだ日本は安泰だなと。なぜか心の底から安堵感が湧き上がります。
近年、外国人の観光客を街中でよく見かけます。
しかし、まだ二郎を食べている人に出会ったことはありません。
いずれ、外国人の間では日本通の証となるでしょう。
二郎を一人で躊躇なくオーダーできるということが。
それにしても、世界にはとんでもなく脂の多い料理があります。
その中では、二郎はまだまだ世界的には常識的な脂量ではないかと思います。
なお、二郎はもやしやキャベツなどの野菜が大量に盛られています。
そのため、世界では意外にヘルシーな料理として認知されるかも知れません。
既に二郎は海外にも進出しています。
今後は、店名ではなく、「寿司」、「天ぷら」のように、和の「二郎」として、世界中の人を虜にしてもらいたいものです。