聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない
2024年05月16日
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
今年は11月にアメリカの大統領選挙があります。候補者同士の舌戦が世界に中継されますが、相手の足を引っ張るようなやりとりは、あまり見ていて気持ちの良いものではありません。
政治の世界では、こうしたやり取りを当たり前のように目にしますが、会社内でも同じようなやりとりがなされることがあります。議論と討論が目的の異なる手法であることは以前も述べたのですが、未来につながる建設的な議論を進めて欲しいものです。
議論をする時に良くある勘違いの一つに、話し手がただ気持ちよく話すだけになるケースがあります。
ここで久しぶりにドラッカーさんの言葉をお借りすると、
「コミュニケーションを成立させるのは受け手である。内容を発するもの、つまりコミュニケーターではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。」と言うことです。
聞く人を意識しなくては、コミュニケーションは成り立ちません。相手を一方的に言い負かすのは論外です。また、話し方のテクニックを鍛えることも大切ですが、コミュニケーションは相手があって成り立つという大原則を常に意識したいものです。
会社内で建設的な議論をする時にお勧めなのは、聞き上手になることです。話し方を鍛えるよりも、まずは聞き方を鍛えることをお勧めします。でも、人の話をしっかりと聞くことは意外と難しいものですよね。まずは日々の仕事や生活の中でそのことを意識してみてはいかがでしょうか。