完全の追求
2018年08月13日
こんにちは。
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
今回はドラッカーさんの言葉シリーズ「完全の追求」についてです。
紀元前四四〇年ごろ、ギリシャの彫刻家フェイディアスは、パンテオンの彫像群を彫った。
しかしアテネの会計官は、フェイディアスの請求書に対し全額の支 払いを拒んだ。
「一番高い丘のパンテオンの庇にあって、前面しか見えない。見えない部分まで払うわけにはいかない」といった。
これに対し、フェイディアスは「そうではない。神々が見ている」といった。
私は、「最高の著作はどれですか」と聞かれると、「次の作品」と 答えざるをえない。はぐらかしているわけではない。八〇歳のヴェルディが完全を追求してオペラの難曲を書いたときと 同じ心境である。
すでにヴェルディが『ファルスタッフ』を書いた歳を越えた。
ちょうど今二冊の本を書き始めたところである。
いずれも、これまでのどの本よりも優れたもの、重要なもの、完全に近いものにしたいと思っている。