渡す人 受け取る人
2024年07月16日
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
会社の事業承継をするお手伝いでは、人と人の間のさまざまな調整に時間が必要になりますが、それが済んでしまえば、必要な手続きはあっという間に終わります。
事業承継の後しばらくは、新しく社長になった人の気持ちの切り替えよりも、会長となった前社長の気持ちの切り替えが、一番難しいのではないかと思います。そういう意味では、会長の新たな役割を考える事も大切な仕事の一つになります。
創業社長と二代目社長の間の事業承継の仕事では、しばしば二代目の社長からある相談を受けることがあります。それは、自分が創業したことがないことへの引け目のようなものです。
その点、創業社長には、独特の難しさがあるように、事業を引き継いだ社長には、引き継ぐ難しさがあると考えています。起業した人、引き継いだ人、どっちにもそれぞれ異なる特徴や難しさがあるため、簡単に比べることはできないと思います。なので、起業や創業していないことを気にすることは全くないと思います。
新しいものを生み出す事が得意な人がいて、今あるものを受け継ぎ高める事が得意な人もいて、社会は成り立っています。新しいものを生み出す経営者も大切だし、受け継ぐことができる人も両方大切で貴重なわけです。
でも、環境の変化が早い現代において会社を受け継ぐ経営者は、新しいものを生み出す事も求められるという意味で、創業経営者よりも高いハードルがあるようにも思いますし、両方楽しめるという意味でやりがいに溢れているとも言えます。
事業を引き継いで新しく経営者になった人には、ぜひ自信を持って、自分の理想を形にしていってほしいと心から願っています。