会社の信用
2018年03月19日
皆さま、こんにちは。
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
顧問先の社長から、相談があるのですぐに来て欲しい、と連絡がありました。
メインバンクである信金の支店長から、顧客の売掛金の与信状況を全て教えてほしいと言われて困っている、というお話でした。
この会社はお客様が数百件いて、それも小さな会社が多いため、全ての与信情報などありようがなく、また説明するのも大変です。
早速、信金の支店長に理由を聞くことにしました。
すると、信金に監査に入っている会計士が求めている、とのこと。監査に入っている3名の会計士のうち、今回から1人が入れ替わったらしく、その人からのご要望とのことでした。
お客様のほとんどが地元で長年お付き合いのある方々で、これまで数年間、貸し倒れはありませんし、支払いの遅延もありませんでした。ただ、昨年度は予想外に1社の貸し倒れがあり、おそらくそれを気にした対応だと思われました。
支店長には社長から債権管理の実情をお伝えするとともに、これまでお付き合いのあるお客様の誠実なお取引きについて説明することにしました。要は社長を信用してほしい、ということです。
結局、支店長は納得してくれ、それでことは収まりました。
あとで、その社長から2代に渡ってお付き合いのある大得意のお客様のお話をうかがいました。
そのお客様は、先代の時、資金難で何度か売掛の支払いを先延ばしにしてほしいとお願いをしてきたそうです。社長は先代の人を信じてそれに応えました。
その後、先代から後を継いだ今の2代目が会社を大きくして、取引額も拡大。会社を支える大切なパートナーになりました。2代目社長は、先代の恩を今も忘れずにいてくれているそうです。
お互いを信じ合う、その信頼関係が商売の原点だと思います。
最近は個人の与信をAIが判断する仕組みがありますし、いつか法人も同様にスパッと判断される日が来るのかもしれません。
でも、人が人を信じること、懐の深いお付き合いが会社を成長に導くという一面を学ばせていただきました。